平成22年 奉祝 寶登山神社御鎮座千九百年

 風の音も遠き古、第十二代景行天皇の皇子日本武尊は東国平定の帰路、秩父の郷里にも御光を注がれ、この深山に分け入り登山の途中火難に遭遇するも神使・山犬(大口真神)の神助を享けられ、寶登山山頂に神祇(神日本磐余彦尊・大山祇神・火産霊神)を奉斎し、当社の基を興されました。 時には御仏とも力を併せつつ、寶登山信仰の霊地として人びとの信仰を集め時代を経ながら、時々の氏子、講社・講中・崇敬者の敬仰により御社頭愈々照り輝いて、来たる平成22年は目出度くも御鎮座千九百年の時を迎えます。

 そのことから、記念事業を計画して奉賛会を結成、平成20年より進めて参りました「社殿改修・祈祷殿神札所新築工事」は、氏子講社講中崇敬者皆さまより賜りました熱誠溢れる御奉賛により、この度見事に竣功となりました。

竣工前の宝登山神社

竣工前の宝登山神社

 今次「寶登山神社御鎮座千九百年記念事業」の一環として進められる「社殿改修・祈祷殿神札所新築工事」は、大正帝御大典記念の際、整えられた神饌所を、移築改修し「神札所」とした昭和45年当時は講社講中、個人祈願及び神前結婚式が増加の一途をたどり、社頭隆盛を極めたことから、秩父神社本殿御造営事業の完遂後の「御仮殿」を譲り受け、先の旧神札所に接続改修されたもので、多くの崇敬者の利便を図ったとして慶ばれて来ましたが、両建物も経年劣化と崖面に築造された「懸け造り」のことにより、耐震構造強化が求められていた処でもありました。

 平成20年5月21日工事関係者が大前に参集し、本記念事業工事安全祈願祭を斎行、5月26・27日の二日にわたり仮殿遷座の儀を仕え奉り、これよりは本殿遷座の儀が斎行されるまで、祭事・神事・諸祈願は仮殿へと設えられた、皇紀二千六百年記念館で斎行されることとなりました。
その後、社殿は土台・基礎の修復を行ない、耐震構造強化のための工事が併せ行なわれ、次に欄間彫刻をはじめとする彩色工事が進められました。

地鎮祭の様子

 旧神札所並びに旧儀式殿は解体、本体準備工事が調査分析が終わった6月末日からはじめられ、山留工事に続き根切工事も順調に進みましたが、再度行なわれたボーリング調査の結果、山からの大きな転石の層が地中に眠っていることが明らかとなり、転石群の除去をしてから杭打工事を進め、土地改良や地盤強化のることとなりました。
 土工事の合い間を縫い、平成20年9月12日の良き日を選び地鎮祭が宮司・工事関係者参列する中、禰宜以下神職によって斎行され、今後の工事進捗に期待が寄せられました。

工事風景

上棟祭

 1階部分の躯体工事を始め2階部分の木部工事も期待通りに進められ、工事に関わる人々は、職種を問わず、朝日の射さすころから夕日蔭ろう時はいうに及ばず、手元に明かりを灯すころまで、労き励み、平成21年6月29日上棟祭の時を迎えました。
 神職による切り麻散米の儀に続く上棟の儀では、工事関係者が奉行・振幣役・鎚打役を務め賀の詞も高らかに唱え「千歳棟・万歳棟・永永棟」と棟木を打ち固め、一つの区切りを祝いました。

 屋根が上がり、下地工事が進む中内部工事も鋭意進められ、設備に電気に屋根葺きと様ざまな業者が入れ替わり立ち代りの大童、ついに工事も終盤となり、11月末日を以ってめでたく竣功引渡しとなりました。
 竣功引渡しとなったその日の夕刻、「祈祷殿・新札所」となった神殿に御分霊をまず遷座いたしまして、本殿遷座に備えました。

 平成21年12月9日夕刻、本庁使が参向し、宮司以下祭員、諸員各々は潔斎に身を浄め、定めの正服、装束に麻綿襷を取り掛けて威儀を正し、祝詞奏上を仕え奉りし後、仮殿の御扉をお開き参らせ出御、奏楽と、警蹕の響く浄暗の中、威儀物を手に採り持ちて列立、列次も粛々と、岩絵具が施され元つ姿に復元された欄間彫刻、金箔圧しに輝きを増した飾り金具の数々とに飾られた社殿に入り給いて
 大神様には御本殿内陣ふかく、御神坐に御鎮まりまして、御前に御食御酒を始とする御饗津ものと食津ものを机代もたわわに供え奉り、宮司の祝詞、本庁幣奉幣に続く本庁使祭詞奏上、各位の玉串拝礼、撤饌の後、菊の御紋章さん然と輝く大御扉の御カギを御閉じ参らせ、遷座祭を御奉仕いたしまします。

遷座祭

遷座祭

 明くる12月10日早旦拝殿御扉をお開き参らせ、御日供祭を奉仕以後からは、諸祭事、御祈願は旧に復し、御本殿におきます神事が執り行なわれる事となりました。

 当神社に御崇敬を賜わる皆さまには、御社頭一新躍如、御神威いや益した御前に額ずき、更なる御神徳を戴く祈りの心を捧げられ、日々のご清福を祈られますことをお勧めいたしますます。また、神事斎行中の祈願に就きましては、御祈祷殿にて御奉仕をいたします。

 また、新たに迎えます輝かしい平成22年は寶登山神社御鎮座千九百年に当たります。新春の門出を祈る初詣でをはじめ新年開運祈願や、常日頃の家内安全・御家運隆昌・諸難消除の御祈願と御神札・御守護の拝授など御参拝の御案内を申し上げ、社殿改修・祈祷殿神札所新築竣功のご挨拶といたします。

寶登山神社々務所

寶登山神社